006 オートロックの盲点とは?

006 オートロックの盲点とは?

006 オートロックの盲点とは?

今回のかわら版は、前回の予告どおり、オートロックのすり抜け方とその対処法をお届けします。
「相手を知り己を知れば、百戦危うからず」の言葉もあります。
まず泥棒の手口を知ること。そして、その防御策を知ること。
完全に侵入を防ぐことは難しいかもしれませんが、そのことが防犯効果を大幅に高めるはずです。
(以下の文章は、シェーンバウムの設備を想定して書かれています。すべてのマンションにあてはまるものではありません。予めご了承ください)

@「住人についていく」

まず誰でも思い浮かぶのが、鍵を持った住人について建物に入るという方法です。
逆に、中から誰かが出てくるのを待っているという手もあります。

 

これに対しては、「タイミングをずらす」という対処法が有効です。
例えば、自分の後ろについて建物に入ろうとしている不審者がいたら、鍵を探すフリをしてみたり、「お先にどうぞ」と声をかけてみましょう。
あなたの勘違いで不審者と思っていた人が住人であるのならば、その人は自分の鍵で中に入るはずです。
反対に、自分が出ようとしたときに外に不審者がいる場合も、一瞬待って反応を見てみましょう。
不審者がずっと中の様子を窺っているようでしたら、内側からしか開かない非常階段から外に出るという手段もあります。


A「他の侵入口から入る」

間抜けな話ですが、意外と多いのがこのパターン。
エントランスはガッチリとオートロックで固めていても、裏口から簡単に入れたり、共用廊下の壁が簡単に乗り越えられる高さだったり、思わず「オートロックの意味ないじゃん!」とツッコミを入れたくなるマンション、結構ありますよね。
シェーンバウムは、外断熱のため内廊下を採用。エントランスは文字通り唯一の入り口になっています。
だからこそ、住民のみなさんに防御策を学んでいただければ、安全がより強固なものになるのです。

B「宅急便を装う」

これも結構ポピュラーな手のようです。
しかし、シェーンバウムのように「カラーモニターインターフォン」が装備されているマンションでは、この手を使うにはまず侵入者はちゃんとした宅配業者の制服を着なくてはなりません。まずはそこでかなりの数が篩いにかけられます。
さらに、なにか不審な点があった場合、エントランスに設置されている宅配ボックスを使用すれば、エントランスを開ける必要はありません。
留守の時以外にも重宝する、宅配ボックスの意外な使い方です。

 

やっかいなのは、現金書留などの受取りのサインを必要とするものです。
もちろん本物なら玄関先まできてもらって受け取ればいいのですが、開けた相手が不審者の場合、

 

「現金書留を語りオートロックを開けてもらう」
          ↓
「開けてもらった部屋には行かず他の部屋に侵入する」
          ↓
「開けた本人は部屋で待ちぼうけ」

 

というのも典型的なパターンのようです。
この場合は、少し面倒ですが一階のエントランスまで出向いて受取るのがよいと思います。
自分が直接被害を受けなくても、自分が開けてしまったがために、他の部屋が荒らされたなんてことになったら、夢見も悪いですからね。
また、住人がエントランスまで行けば、宅配業者の後について侵入しようとしている不審者を抑制する効果も期待できます。
同じことは、ピザなどの宅配業者にも言えます。


C「センサーを誤作動させる」

意外と盲点なのが、この方法。
内側からは自動ドアのように開くオートロックの場合、ドアの内側にはセンサーがあり、人がその下に立つと開く仕組みになっています。
そこで、外側からドアの下に紙を差し込み、センサーが反応するように動かすと、あら不思議!
あっけなくオートロックは開き、侵入者は楽々と中に入れてしまうのです。
シェーンバウムでは、このような事態をさけるために内側からのタッチセンサー式を採用しました。
さらに自動ドアを凸、ドア枠を凹にすることで、外側から紙などの進入を防ぐ仕組みになっています。
荷物を持っている時などは、タッチセンサーは少し煩わしいかも知れませんが、紙切れ一枚で侵入されないためにご協力をお願いいたします。

究極の予防策とは?

いかがでしょうか、オートロック突破方法の数々。
オートロックはもちろんあるに越したことはありませんが、決して「万全」なものではありません。
(前回のかわら版の話に戻りますが)だからこそ、しっかりと各戸の玄関を施錠することが大事なのです。

 

最後に一つ、侵入者が一番嫌がることをご紹介します。
それは「住人に挨拶されること」だそうです。
住人に存在を気づかれた、顔を見られた。そんなマンションでは侵入する気が失せるそうです。
相手が住人であればコミュニケーションが広がり、相手は侵入者であれば撃退する。
やっぱり挨拶って大事なんですね。

 

(2006/10/11 文責:佐野)